夏のヤリなおし3|水蓮の宿

夏のヤリなおし3の見どころ

サークル「水蓮の宿」による人気シリーズの第3弾『夏のヤリなおし3』。
「夏×田舎×和室×美人姉妹×汗だく」という、誰もが一度は夢想した“究極の夏の思い出”を濃密に描いた作品です。

収録内容は本編に加え、あとがきや差分を含めて全112ページ。シリーズを追いかけている方にはもちろん、今作から読んでも十分楽しめる作りになっています。次回作では「母編」の展開が予定されており、今後への期待感も高まる一冊です。

物語の舞台は真夏の田舎。
主人公・啓人は、引っ込み思案で取り柄もなく、長らく秘めてきた想いを心に抱えていた。そんな彼を受け止めるのは、包容力たっぷりの姉・水蓮、そして聡明で勝ち気な妹・葵。

閉ざされた田舎の夏、積み重なった想いと背徳感が理性を溶かし、三人は誰にも言えない秘密の関係を築いてしまう。

炎天下の中、肌を重ね、汗を混じらせ、時に小さなすれ違いから誤解が生まれる。だが、それが解けたとき、もう彼らを隔てるものはなかった――。

葉擦れの音、草いきれ、どこまでも続く青空。田舎の和室には充満する熱気と欲情。誰に咎められることもない、ただ三人だけの濃密な夏の日々が紡がれていく。

田舎×和室×夏の情景描写
　畳の匂いや草いきれ、蝉時雨など、五感に訴える描写が本作の大きな魅力。読んでいるだけで“あの頃の夏休み”を思い出すほどの没入感があります。
美人姉妹の対照性
　優しく包み込む姉・水蓮と、強かで聡明な妹・葵。異なる魅力をもつ二人に挟まれ、主人公の心情は揺れ動きます。ヒロインたちのキャラクター性がはっきりしているため、物語に厚みが増しています。
背徳と純愛の交錯
　一線を越えてしまった関係の背徳感と、それでも互いを想う純粋な気持ち。この相反する感情が物語全体に緊張感と切なさを与えており、ただのエロス以上の読後感を残します。
シリーズとしての広がり
　母親を描く次回予告もあり、物語がさらに広がっていくことが示されています。シリーズの長期的な展開を楽しみにさせる仕掛けです。