村の淫習で筆おろしされた結果、最終話|五味滓太郎

村の淫習で筆おろしされた結果、最終話の見どころ

『村の淫習で筆おろしされた結果、最終話』は、田舎の古いしきたりを題材にした背徳エロスの完結編。就活のために訪れた小さな村で、主人公が“童貞”という立場ゆえに巻き込まれる特異な風習――その最後の行く末を描き切った一冊です。

シリーズを通して描かれてきたのは、「新たな氏子が童貞なら既婚女性が筆おろしをする」という掟。閉ざされた田舎社会特有の濃密な人間関係と、逃げ場のない背徳的快楽が、今作でひとつの結末を迎えます。

就活のため夏休みに林業インターンへ参加することになった主人公。自然豊かな田舎での生活に胸を躍らせる彼でしたが、村には驚くべき“掟”が存在していました。

――「童貞である新氏子は、村の既婚女性により筆おろしを受けること」

選んだ女性の名をあらかじめ伝え、正式に儀式を受けることで初めて一人前の氏子として認められる。そんな異常な慣習の中で、主人公は村人たちに歓迎されつつも、抗えない流れに呑み込まれていきます。

そして最終話では、彼が選んだ女性との交わりがついにクライマックスを迎え、背徳感と解放感が入り混じる濃密な時間が描かれていきます。

伝統と背徳のコントラスト
　田舎の温かな雰囲気と、常識外れの淫乱習俗。そのギャップが強烈なインパクトを残します。
人妻ならではの包容力
　相手となるのは経験豊富な既婚女性。若い主人公のぎこちなさをリードしながら、濃厚に堕としていく姿は大きな見どころ。
最終話ならではの濃度
　シリーズの集大成として、描写はより緊迫感を増し、クライマックスにふさわしい展開が詰め込まれています。
心理描写の妙
　“掟だから仕方ない”と自分に言い聞かせながらも、次第に抗えなくなる主人公の心情変化が丁寧に描かれており、読者もその背徳感に引き込まれます。